
|
第3回「森そばフォーラム」のテーマは身近な地域のテーマではなく、日本から遠く離れた「スマトラ沖大地震・インド洋津波災害現地調査報告」ということもあり、それほど関心の高いテーマではないのではと不安でしたが、事務所近辺にお住まいの方や国際援助活動をされていた方など多くの方々にご参加をいただきました。
写真を示しながら津波の被害状況を説明する首藤信彦衆議院議員。 講師の首藤信彦衆議院議員は2月6日から9日まで、スマトラ島最北端に位置するアチェ州バンダアチェに滞在、バンダアチェ市内、被災民の難民キャンプ、さらにヘリコプターにて津波被害の大きかった西岸部の被害状況を調査されました。 フォーラムでは、首藤衆議院議員ご本人が撮影した写真を示しながら、私たちの想像を超える津波の凄まじさを伝えるとともに、アチェ市内の被害状況を、(1)津波被害、(2)その結果としての洪水被害、(3)地震災害に大別して説明されました。アチェ災害はすでに緊急支援ではなく、復興期に入っており、被害のシンボルであった漁船が突入したホテルも営業を再開、急激な勢いでアチェ市街の復興が進んでいる。しかしながら一方で、生き残った人々の苦しみ、今後の土地所有権をめぐる紛争など、被災地に存在する現在と未来の問題を指摘されました。 今後の復興のあり方については、緊急支援は終わり復興期に移行していること、辛うじて生き残った人々への精神的なケアと早急な雇用支援プログラムの必要性、さらにはイスラムの影響が強いアチェ社会でのウラマー(イスラム宗教指導者)の役割についても言及されました。またアチェの分離独立をめざすGAM(自由アチェ運動)との緊張もあり、災害復興は平和再建と同時並行して行うことが必要と指摘されました。 参加者の方からは、紛争地であるアチェへの支援はインドネシア政府の思惑もあり、困難なのではといった意見や、公的機関だけではなくNGOなど市民社会組織を通した市民の手による復興支援が同時に必要といった意見などが出されました。 国際援助というと、とかく「モノ」や「カネ」を送るというイメージを思い浮かべるかもしれませんが、遠く離れた国・地域での出来事であっても同時代に生きる同じ市民として、被災地に暮らす人々の思いや苦しみを共有することがまず必要ではないでしょうか。「寄付文化」が未成熟な社会と言われる日本社会にあって、今回のフォーラムは、「被災地の今」を知っていただく機会となったと考えております。 今後ともアチェへのご理解、そして被災された方々への継続したご支援をお願いいたします。 |